新築のタイミングで日本庭園も一緒に実現したいと考える方は多いものの、「庭のことは家が完成してから考えればいい」と後回しにしてしまうケースが少なくありません。実は、庭の検討タイミングを誤ると、理想の庭が実現できなくなることがあります。
この記事では、新築で日本庭園を実現するためのタイミングと進め方を詳しく解説します。
庭の検討を後回しにすると起きること

- 建物の配置によって、庭に十分な陽当たりや広さが確保できなくなる
- 給排水・電気設備の位置が決まってしまい、池や照明の計画が制限される
- 外構工事の予算が住宅ローンに組み込まれず、資金計画が後手に回る
- 建物との調和を考えた借景・視線設計ができなくなる
庭は「家が建ってから考える付属物」ではなく、設計段階から一体で検討すべき要素です。特に窓の位置や高さは、後から変更することが難しいため、庭の見どころを意識した建築設計との連携が重要になります。
建物本体の設計が固まってから庭を検討し始めると、日照や動線の制約から理想の配置が実現できず、当初のイメージから大きく妥協せざるを得なくなることも少なくありません。
「庭のことは家が完成してから考えればいい」という考え方は根強くありますが、実際には建物の配置や外構工事の順序によって、後から庭を作る際の制約が想像以上に大きくなることがあります。
エアコンの室外機や給湯器の配置が先に決まってしまい、庭の見せ場となる部分に設置されてしまうといった失敗例もよく聞かれます。
早めの相談が結果的に安心につながります。
理想は「設計段階」からの並行検討

基本設計の段階(着工の半年〜1年前が目安)
建物の配置や窓の位置を決める基本設計の段階で、庭の構想も並行して進めるのが理想です。「どの部屋からどんな庭を眺めたいか」を建築士と共有しておくことで、窓の高さや位置にも庭の視点が反映されます。詳しくは縁側・掃き出し窓から楽しむ庭の設計の記事もあわせてご覧ください。
この段階でどの部屋からどんな庭を眺めたいかを整理しておくことで、窓の位置や大きさといった建物側の設計にも庭の視点を反映しやすくなります。
リビングや寝室など、日常的に過ごす時間の長い部屋からの眺めを優先的に検討することで、限られた予算の中でも満足度の高い庭づくりにつながります。
近隣からの視線の抜け方も、この段階で検討しておきたい視点です。
実施設計〜着工前(庭の詳細設計)
建物の配置が固まった段階で、庭師・造園会社と具体的な様式や植栽計画を詰めていきます。給排水管の位置や電気配線の計画も、この段階で庭の設計と擦り合わせておくとスムーズです。
植栽の具体的な樹種や石材の選定など、庭の詳細を詰めていく段階であり、建物の外構工事のスケジュールと連動させることが重要です。
配管や配線の位置も踏まえて庭の詳細を詰めることで、後から掘り返すといった手戻りを防ぐことができます。
植栽の成長後のサイズ感まで見据えた配置計画も欠かせません。
夜間の照明計画も併せて検討したい項目です。
建物完成後〜外構工事
建物の外構工事に合わせて、庭の本格的な施工に入ります。ここまでに設計が固まっていれば、工程もスムーズに進みます。
建物完成後に着手する場合は、すでに決まった窓の位置や高さに合わせて庭の設計を調整する必要があり、選択肢が狭まる点に留意が必要です。
それでも建物完成後からの検討で満足のいく庭を実現することは十分可能であり、状況に応じた柔軟な設計提案が求められます。
工事車両の搬入経路も事前に確認しておくと安心です。
近隣への事前挨拶も忘れずに行いましょう。
建築士・工務店と庭師の連携がポイント
新築時によくある課題が、建築士・工務店と庭師・造園会社の連携不足です。それぞれが別々に動いてしまうと、建物の意匠と庭の様式がちぐはぐになったり、配管の位置で後から調整が必要になったりします。早い段階から両者をつなぐ役割を誰かが担うことが、理想の仕上がりへの近道です。詳しくは建築家に庭も頼める?の記事もご参照ください。
建築士が庭園設計に不慣れな場合は、早い段階から庭師を交えた三者での打ち合わせを設定することで、認識のズレを防ぎやすくなります。
建築士によっては「庭は外構業者にお任せください」というスタンスの場合もあるため、庭園にこだわりがある場合は早い段階でその旨を伝えておくことが大切です。
三者間での定例的な情報共有の場を設けることで、変更が生じた際にもスムーズに対応しやすくなります。
図面上だけでなく現地での立ち会いも有効です。
資金計画の観点からも早めの検討を
外構・庭の費用を住宅ローンに組み込みたい場合、新築時の資金計画の段階で庭の予算を組み込んでおく必要があります。後から追加で検討すると、別途ローンを組む必要が生じることもあるため、早めの相談が資金面でもメリットになります。
庭園にかける予算を建築費全体の資金計画に組み込んでおくことで、後から予算が足りなくなるという事態を避けやすくなります。
住宅ローンに外構・庭園費用を含める場合、金融機関によって条件が異なるため、早めに資金計画に組み込んでおくと手続きがスムーズです。
見積もり時期が遅くなるほど、予算調整の余地も狭まりやすい点に注意が必要です。
優先順位を明確にしておくと調整しやすくなります。
計画的な準備が安心につながります。
まだ建築士も決まっていない段階でもご相談ください

「新築を考え始めたばかりで、庭のことは何も決まっていない」という段階でも問題ありません。むしろ早い段階でご相談いただくことで、建物の設計にも庭の視点を反映させやすくなります。庭師の選定から建築士との連携まで、まとめてご相談いただけます。
「新築を考え始めたばかりで、庭のことは何も決まっていない」という段階からのご相談も歓迎しており、建築士探しと並行して庭のイメージづくりを進めることも可能です。
土地探しの段階から庭の可能性を見据えたアドバイスを受けられることで、土地選びの視点も広がります。
理想のイメージを言語化しておくだけでも、その後の打ち合わせが円滑に進みやすくなります。
気軽にお問い合わせください。
「家が建ってから考える付属物」ではなく、住まいの一部として
日本庭園は「家が建ってから考える付属物」として扱われがちですが、実際には建物の設計そのものと密接に関わる要素です。庭を眺めることを前提とした窓の配置、庭に出るための動線、庭からの視線の抜け方など、建物の設計段階で決めるべき事項は数多くあります。
設計段階から庭を並行して検討することで、建物と庭が一体となった住まい全体としての完成度を高めることができます。
ZenGardenでは、建築士や工務店との打ち合わせにも同席し、住まい全体の設計プロセスの中で庭を位置づけるサポートを行っています。
庭を含めた総合的な提案ができる建築士やハウスメーカーを選ぶことも、住まいづくり全体の満足度を高めるポイントのひとつです。
庭のある暮らし方を具体的にイメージすることが第一歩です。
些細な相談でも構いません。
まとめ
新築で日本庭園を実現するなら、建物の基本設計と並行して庭の構想を進めるのが理想です。建築士・工務店・庭師の連携と、資金計画の両面を早い段階から意識することで、建物と庭が調和した仕上がりに近づきます。


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