庭師に直接依頼する場合のチェックリスト

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監修者:Japanese Garden TV

日本庭園専門メディア「Japanese Garden TV」を運営。国内外の庭園取材や施工現場での知見をもとに、日本庭園の設計・施工・維持管理について分かりやすく解説しています。庭師や造園会社への取材ネットワークを活かし、実務に即した情報をお届けします。

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すでに信頼できる庭師との縁がある場合、造園会社を通さずに直接依頼するのも一つの方法です。会社を介さない分、費用を抑えられる可能性がある一方で、確認しておくべきポイントも会社依頼とは異なります。この記事では、直接依頼する際に確認しておきたいポイントを詳しく紹介します。

施工実績を確認する

松の木と青空

希望する様式(枯山水・池泉など)の施工実績があるか、可能であれば実際に手がけた庭を見せてもらいましょう。詳しくは「日本庭園の業者の選び方|後悔しないための7つの判断基準」の記事もあわせてご覧ください。

個人で活動する庭師は、特定の様式や技法を専門としているケースが多く見られます。自分が希望する庭のイメージと、その庭師の得意分野が合っているかを事前に確認しておくと、仕上がりのミスマッチを防ぎやすくなります。

実績の確認は、写真だけでなく、可能であれば実際に完成した庭を見学させてもらうのが理想的です。経年変化した状態を見ることで、その庭師の施工が長期的にどう推移するかも把握できます。

SNSやブログで施工事例を発信している庭師も増えています。事前にそうした情報を確認しておくことで、実際に会う前におおよその作風や得意分野をつかむことができます。

見積もりの内訳を明確にしてもらう

池のある庭園と建築

個人の庭師の中には、見積書が簡素な場合もあります。「一式」ではなく、材料費・技術料の内訳を確認しておくと、後のトラブルを防げます。書面での見積もり提示を依頼することも大切です。

口頭だけの見積もりは、後から金額や内容について認識の違いが生じやすいため注意が必要です。多少手間であっても、簡単なメモ書きでよいので、金額と作業内容を書面かメールの形で残してもらうよう依頼しましょう。

材料費の内訳を確認する際は、石材や植栽の産地・グレードについても質問しておくと安心です。同じ「御影石」でも品質や価格に幅があるため、認識のズレを防ぐことができます。

保証・アフター対応の確認

個人の庭師の場合、保証やアフター対応の体制が会社組織ほど明確でないこともあります。植栽の枯れ保証や、施工後のトラブル対応について事前に確認しておきましょう。詳しくは「保証・アフターサービスの確認ポイント」の記事もご参照ください。

個人事業主の庭師は、会社のような組織的な保証制度を持たないことが一般的です。だからこそ、口頭での約束に頼らず、保証の範囲と期間を具体的に確認し、可能であれば書面に残しておくことが自衛策になります。

万が一のトラブルに備え、庭師本人の連絡先だけでなく、緊急時に相談できる別の窓口があるかも確認しておくとより安心です。個人事業主の場合、体調不良などで一時的に対応できなくなる可能性もゼロではありません。

保証内容を確認する際は、「何が保証の対象で、何が対象外か」を具体的に聞いておくことが重要です。曖昧なまま進めてしまうと、いざという時に「対象外だった」という食い違いが起こりやすくなります。

連絡の取りやすさも重要な判断材料

工事中・工事後に連絡が取りやすいかどうかも、長く付き合っていく上で大切なポイントです。個人で活動する庭師の場合、繁忙期には対応が遅れることもあるため、事前にコミュニケーションの取り方を確認しておくと安心です。

電話・メール・LINEなど、どの連絡手段を使うか、どのくらいの時間帯なら対応可能かを事前にすり合わせておくと、いざという時にスムーズにやり取りができます。緊急時の連絡先も確認しておくとより安心です。

工事の進捗を写真付きで報告してもらえるかどうかも、確認しておくと安心なポイントです。現場に立ち会えない日があっても、進捗が分かることで施主側の不安を軽減できます。

契約書の取り交わし

個人の庭師との取引でも、口約束だけでなく契約書を取り交わすことをおすすめします。工事内容、金額、工期、保証内容を明記した書面があることで、双方にとって安心な取引になります。

簡易な契約書のひな形はインターネット上でも入手できますが、内容に不安がある場合は、行政書士など専門家に確認してもらうという方法もあります。金額が大きい工事ほど、書面の重要性は増します。

契約書がなくても、見積書・注文書・請書のやり取りをメールで残しておくだけでも、後々の証拠として一定の効力を持ちます。何らかの形で記録を残す意識を持つことが重要です。

紹介元がある場合の確認事項

知人からの紹介で依頼する場合でも、上記のポイントは同様に確認しておくことが望ましいです。紹介だからといって確認を省略すると、後々のトラブルにつながることもあります。

紹介者との人間関係を考えると、金額や内容について質問しづらいと感じる方もいるかもしれません。しかし、確認すべき点を確認することは、庭師本人にとっても失礼にはあたらず、むしろ双方にとって安心できる取引につながります。

紹介者を介して間接的にやり取りするのではなく、できるだけ庭師本人と直接コミュニケーションを取ることをおすすめします。伝言を挟むことで、要望や条件が正確に伝わらなくなるリスクを減らせます。

ZenGardenのサポート

紅葉のクローズアップ

すでに依頼したい庭師が決まっている場合でも、見積もりの妥当性確認などの部分的なサポートも可能です。「この金額が適正か知りたい」「契約書の内容をチェックしてほしい」といったご相談にも対応しております。

→ 無料相談はこちら(お問い合わせフォーム)

直接依頼を検討している段階からでもご相談いただけます。契約前に第三者の視点でチェックすることで、思わぬ見落としを防げるケースも少なくありません。

会社に依頼する場合との違い

造園会社に依頼する場合は、設計・施工・アフターサービスまで一貫して窓口が一本化されるメリットがあります。一方、個人の庭師に直接依頼する場合は、費用を抑えられる可能性がある反面、施主自身が確認・調整すべき事項が増える点を理解しておく必要があります。

どちらが良いというものではなく、予算や求める安心感、庭師との関係性に応じて選択するのが現実的です。不安な部分だけを専門家に確認してもらうという、部分的な活用の仕方も選択肢の一つです。

会社依頼では複数の職人が分業で作業にあたることが多いのに対し、個人の庭師は一人(または少人数)で最初から最後まで担当することが一般的です。一貫した美意識で仕上げてもらえる反面、繁忙期にはスケジュールの融通が利きにくい場合もあります。

設計段階から複数の専門職が関わる大規模な庭づくりでは会社依頼が向いていますが、既存の庭の一部を手直しするような小規模な作業では、個人の庭師の機動力が活きる場面も多くあります。

まとめ

庭師に直接依頼する場合は、施工実績、見積もりの内訳、保証体制、連絡の取りやすさ、契約書の有無を確認しておくことが、安心して依頼するための大切なポイントです。信頼関係があるからこそ、確認すべきことはきちんと確認しておく姿勢が長い付き合いにつながります。

直接依頼は費用面でのメリットがある一方、施主側の確認事項が増えるという側面もあります。チェックリストを一つひとつ確認しながら進めることで、個人の庭師との取引でも安心して庭づくりを任せることができます。

すでに信頼できる庭師がいることは大きな強みですが、その信頼を長く保つためにも、確認すべき事項はきちんと確認し、双方が納得できる形で工事を進めていきましょう。

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